(1998年3月6日から)
以下の用語には注釈があります。 | 以下の資料をはりつけました。 |
表題リスト |
過去の日記 |
1.ハンガナ 2. 3. |
1999.3.1 「そうです」 1999.3.15 「じゃないですか」の用法 |
1997年12月 1998年かみ半期 1998年しも半期 1999年かみ半期 |
注意) 文中の【 】にはさまれた部分は、ハングルの発音を表すためのハンガナです。
3月1日の記事の記事に関連して、紹介したい指摘がある。
以下は『ドリルの鉄人』(よこみぞ・しんいちろう 横溝 慎一郎 1997 アルク)の 64頁からの引用である。
A 名詞+じゃないですか
「名詞+じゃないですか」は 「『名詞+です』の否定形」に疑問を表す終助詞の「か」が付いたものです。その意味として二つ、話者の推量、および話者自身の判断を話し相手にソフトに伝えることが挙げられます。例えば、
1.話者の推量
A:東京までどのくらいかかりますか。
B:6時間ぐらいじゃないですか。
2.話者自身の判断のソフトな伝達
A:今夜も一杯付き合ってよ。
B:ちょっと飲みすぎじゃないですか?
どちらの場合も「名詞+じゃないですか」は、「名詞+でしょう?」と変えてもあまり意味の違いが生じません。
B.形容詞のく形+ないですか。
「形容詞のく形+ないですか」は、通常「話者の推量」は表さず、話者自身の判断のソフトな伝達の意味だけになります。
A:どうですか。このTシャツ。いいでしょう。
B:ちょっと小さくないですか。
「話者の推量」は形容詞の場合、「でしょう」を付けて表します。「形容詞のく形+ないですか」はふつう使われません。
A:あのホテルはやすいでしょうかねえ。
B:いや、高いでしょう。
もしBが「いや、高くないですか」を使うと、B自身の推量というより、「B自身が心の中でホテルが高いと判断していて、それをAにソフトに伝えようとしている」という意味になります。
ここから いえることは、形容詞のばあい、「ないですか」が「話者の推量」には なりにくいということだ。しかし、名詞のときには、そうなるのだから、「ないですか」自体に その理由があるというよりも、名詞と形容詞には なにか そうさせる性質のちがいがあると かんがえたほうが よさそうではないいか。
このことが、3月1日の記事の「そうです」とも かかわってくると おもえるのだが。以下、つづく。
以前、 「そうではありません」「そうです」の 制限について、かいたことがある。授業日記では、
http://www.chuwol.com/hozon/niki9712.htm#971229
に、
『つぶやき会議室』では、
http://www.chuwol.com/tubuyaki/&mode=read&num=3&page=4&ftype=6&fval=&backdepth=1
に、関連記事を のせてある。
「そうです」が つかえるのは、基本的には名詞文だとかんがえておけば 安全なのだが、じつのところ、プロミネンスの おきかた次第で、許容範囲はひろがりそうである。
最近、初級の後半をあつかっている課で、つぎのような ダイアローグに でくわした。
「この店の魚はあまり新鮮じゃなさそうだから、ほかの店へいきませんか。」
「そうですね。」 (『文化初級日本語U』23課−1より)
また、このような例もある。
敬子:「思ったより広いですね。」
不動産屋:「そうでしょう。」 (『文化初級日本語U』27課−1より)
こういう例をみると、「そうです」が 名詞文にだけ つかえるというのには 無理があるように おもえてくる。しかし、うえの例は、それぞれ、「そうですね」「そうでしょう」と、「ね」「でしょう」がついているから可能なのであって、やはり「そうです」だけでは 不自然になる。ここに問題をとく かぎがあると いえるだろう。
関連する項目が いくつかあるので、この つづきは つぎの記事で。
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