このページはにほんご喫茶室月刊日本語 presents)に きんちょが投稿した
記事のログを投稿者本人が保存したものです。
 このサイトには きんちょの投稿しか おいてありません。
以下のリンク、および、ログのなかにあるリンクは もとの掲示板に
つながっていますので、おまちがいのないように ご注意ねがいます。

  記事検索ツリー状に表示タイトル&コメント一覧

Article #: 7130 (Res to #7128) Entry Date: 01/03/26 04:25:03
From: きんちょ
Subject: Re: 知りませんについて
Message:  この問題については、かつてからはじまるスレッドで とりあげられ、わたしも以降でそれを論じたことがあります。

 そのときは、うまい説明が できずに おわってしまった
のですが、今回は もうすこし別の いいかたで、そのとき
かんがえたことを いいなおしてみようと おもいます。

 「しらない」−「しっている」という対立は、いっけん、現在完了の「たべていない」−「たべた」というような対立と反対であることが特徴であり、奇妙にみえる点です。「たべた」のようなタ形が「〜テいる」が きそうな位置にすわることは よくありますが、「しらない」のようにナイ形が「〜テいない」が きそうな位置に すわるのは、類例がすくないからです。

 しかし、両者が にている点も あります。ともに、「まだ たべていない」−「もう たべた」/「まだ しらない」−「もう しっている」というように「まだ・もう」と共起するということです。これは両者がともに[結果相]が からんだ問題であるということをしめしているようです。

 以下、わたしの かんがえですが、「たべる」という動作は[動作のない状態→動作→結果の残存]というように 生起します。「ハライッパイダ」という[結果の残存]は、動作が完了してもたらされたところからタ形によって表現されることができます。
 これに対して「しる」という語は動作ではなくて、動作と動作の きりかえスイッチのような現象をしめしているところに特徴があるのではないでしょうか。「しる」には[概念があたえられる→ストックされているイメージへの照会]という予備作業があり、そこで照会されるイメージが知識のなかにない場合、あたらしいイメージが つくられれば「しる」、つくられなければ「しらない」と いうのだと おもいます。そして、すでに イメージが つくられている場合は、そのイメージを更新する作業を「しっている」と いうのではないでしょうか。
 つまり[予備動作→「しる」→更新動作]と いうように推移するので、予備動作が完遂しないことをしめす ナイ形と更新動作が継続中であることをしめす テいる形が あらわれることになるのではないかと おもうのです。

VALUE="Re: Re: 知りませんについて"