つぶやき会議室

つぶやきなのに、会議室です。会議室ですが、つぶやきます。

1998/04/18(12:58) from 164.124.67.136
作成者 : 中村 元 (hajime@big.or.jp) アクセス回数 : 62 , 行数 : 75
Re:どうして「主人」「家内」なのか  【転送】
[11]中村 元 さん (hajime@big.or.jp) 1998/02/26 Thu 02:23:27 (TO #10) Re:どうして「主人」「家内」なのか

こんにちは。中村 元と申します。
興味深いお話ゆえ、参加させていただきます。
やや長文となりますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

■「主人」「家内」という呼称を今もって用いていることへの
 問題提起に関して

これについては、文教大学の遠藤織枝氏が以前より主張されて
いて、著書や講演等で啓蒙活動をされています。
私がよく顔を出している「日本語教科研究会」でも 何年か前に
氏をお招きして講演していただいたことがあり、その時にも
「主人」と「家内」の呼称について批判されていました。
やはり「夫」と「妻」、または「連れ合い」と呼ぶべきである
とのお話だったと思います。同様に、「ご主人」「奥さん」
ではなく、例えば「お連れ合いさん」のように呼ぶべきであると. . .
また、国語辞典や日本語教科書、日本語学習者用の用例辞典などに
ある「女性を敵視しているとしか思えない」ような表現・用例も
紹介されていたと思います。

さて、「主人」と「家内」という呼び方についての私の個人的な
印象を述べさせていただくと、
・主人=女性から見て→ 他にも関係を持っている男性はいるが、
「夫」はその中での主たる人
・家内=男性から見て→ 家の外にも関係を持っている女はいるが、
 一番の女は家の中にいる「妻」
という意味にもとれるような気がして . . .

日本の歴史をひもとけば、時代または地域により多夫多妻(多彼氏
多彼女)的とも言える慣習・風習が多く見られたということもあり、
その状況下においては全くはずれた概念であるとも言えなかったの
では? ま、これは半分冗談ですが . . .
実際は、「家内」「奥さん」「だんな」の類はそれとは全く反対の
封建主義の時代に確立されたものなのでしょうね。
私は「主人」「家内」という言葉を直接耳にしたことが大人になる
までほとんどなかったために、同僚の教師(女性)が「主人」と
呼んでいるのを聞いて、すごく違和感を持ったことを今でも覚えて
います。

ただ、「主人」と「家内」という呼称を問題にするのであれば、
同じように「妻」という呼称(漢字)も議論の対象としなければ
ならないでしょう。
ご存じかと思いますが、「妻」という字は語源的には、

1)冠を頭にいただき、ひざまずいている女。
 → 主人である男の前にかしずいている。
2)上半部の音を表す「しゅ」(「取」に通じる)
 が「手」または「所有」を表し、「妻」は
「取られた女」・ 「おのれの所有する女」という
 意味で、男(または家・部族等)が取って自分の
 ものにした女。
3)「しゅ」は「手」と「掃除のほうき」を表す。
 従って、「妻」はほうきを持って掃除をする女である。
(#昔の「妻」はよっぽど掃除が好きだったのか、或いは
 その程度の存在としてしか考えられていなかったのか?)

という3つの説が有力(3はちょっとあやしいが. . . )です。
これは「家内」「奥さん」という表現よりは奥が深い(?)ものの、
同質であるようにも思われます。また、「男」という字も、農耕民族
と言われることの多い日本では古来より男も女も共に田畑で働いてきた
という歴史を持っており、「なんだよ。田畑で働くのは男だけじゃない
だろうが。」とその語源について知った時、反発を感じました。

さて、これらの言葉・文字は現代にはそぐなわく、また差別的でもある
という理由で、違うものを用いるのか。
あるいは、言葉・文字の由来はそうであったという歴史は理解しつつも、
それが過去において持っていたであろう意味を消去し、一つの記号と
してそのまま使用するのか。
あるいは、それを使用はするが、新たに肯定的・建設的な意味づけを
するのか等、いろいろな選択肢がありうると思います。

                          草 々


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