つぶやき会議室

つぶやきなのに、会議室です。会議室ですが、つぶやきます。

1998/08/16(17:47) from 164.124.67.98
作成者 : きんちょ (AKIZUKI@chollian.net) アクセス回数 : 15 , 行数 : 216
Re: 三段論法は成立しない
 よしりんのはなしは 余談なのでおいておいて、
三段論法についてだけ、こたえます。

スグルさん wrote:
> では三段論法について。秋月さんは「軍の強制連行が考えられ
>ない場合」の可能性として2つの例を提示していますが、僕と
>しては秋月さんの提示された以下の2つの例はどれも当てはま
>らないと思います。

 では、軍の強制連行をみとめるのかな、とおもったら、

> >2.「軍の関与」が、「強制連行」とは無関係な「関与」だ
> >  った。
>
> 「無関係」というのは変ですね。軍は強制連行をするような悪
>質な業者がいることを知っていて、それを取り締まっていたので
>すから。軍が行った関与とは強制連行をさせないように注意させ
>る関与、そして慰安所の設置や慰安婦の渡航などです。軍が強制
>連行(つまりは犯罪)に加担した証拠は未だ何1つありません。

と、いうことでしたか。

 「軍は強制連行をするような悪質な業者がいることを知ってい
て」と、そこまで みとめて、関与が「いい関与」だったという
という発想は、わたしには全然 うかびませんでした。

 しかし、「しっていて」現に被害者がいたら、これは、軍の責
任だってことを、この論理はみとめているようなものでは あり
ませんか。「強制連行をするような悪質な業者がいることを知っ
ていて」なおかつ、その軍でこころならずも「慰安婦」にさせら
れ、からだとこころに傷をおったかたが うったえでているわけ
ですから、このひとたちが全員、狂言師でないかぎり、軍は強制
連行(つまりは犯罪)に加担したことになります。


>>「強制連行」されて「軍の関与」をうけた「慰安婦」は、客観
>>的にも相当数の存在が推定されて、ちゃんと証言と一致するのです。

>「強制連行された慰安婦」って80%もいたんでしょうか??

 まさか、こういうところで反論があるとは、おもいませんでし
た。

 証言者がすくないのは、なのりでているひとが すくないから
でしょう。なのりでているひとの おおくが 証言して、その 
おおくが「強制連行」に該当するというので、どうして いけな
いんですか。

 「なのりでていないひとは、みんな自分の意志でいったんだろ
う」という 意味なんでしょうか。そんなこと、どうして いえ
るんでしょうか。

>したがって僕は「『強制連行』されて『軍の関与』をうけた『慰
>安婦』は、客観的にも相当数の存在が推定される」という論法自
>体に信憑性が無く、ものすごくムリがあるのではないかと思いま
>す。軍が犯罪を取り締まっていた事、証言者の数、慰安婦全体の
>総数から見て、「強制連行された慰安婦」というのは全体でも極
>少数の限られた人数だったと言えるのではないでしょうか。つま
>り「業者の強制連行を防ぐ」という軍の方針は機能していたのだ
>と想定できます。被害に遭った女性というのは、それは残念なが
>ら法の目をかいくぐった悪質な業者によるものだったと言えます。

 わたしは、いままで、「慰安婦」問題にかかわって、フェミニ
ズムのがわから主張されてきた「おとこ社会の偏見が認識をくも
らせている」ということが いまひとつピンとこなかったのです
が、いま、ようやく わかりました。

 スグルさんは、一般のレイプ被害者でも、なのりでて証言した
ひとだけが被害者で、あとは、ほんとうは自分からさそったりし
ていたから なのりでないのだと、かんがえますか?

 一般的にいって、証言のおおくが「強制連行」をうらづけてい
るとき、それを否定するには、「慰安所であることをしりつつ自
発的にいった」という証言をとるべきでしょう。じじつ、ごく少
数、それにあたる証言がでています。そして、それこそ、慰安所
の内部をしる貴重な証言になります。そういうひとでさえ、「慰
安婦のほとんどは強制されてやってきていた」というのです。

 強制連行された「慰安婦」が「極少数の限られた人数だった」
とすれば、「慰安所」だとしりつつ 戦地にまでいって みをう
るひとが その何倍もいたということに なります。これだけ
基本認識がちがえば、議論が かみあわないはずですね。しかし
これは、ありえないことです。文書ででている証拠でも、慰安所
が つくられていく初期の段階で、「娼婦の経験のあるものは、
性病のもとになるから、性体験のない少女を朝鮮からつれてくる
のがいい」ということがうらづけられているからです。




>軍が慰安所を設置すればそれに便乗して商売に結び付けようとす
>る業者が出てきます。その中には悪質な業者もいて、誘拐まがい
>の徴収をする輩もいたことでしょう。だからこそ軍は犯罪を取り
>締まっていたのですよ。

 戦地や植民地からの おくりだしで、軍がまともに犯罪をとりし
まったという証拠は どこにあるのですか。


> >「当時は公娼制があった」というひとも いるかもしれませんが、
> >当時の朝鮮の公娼制についても、ちかごろ すこしずつ研究がさ
> >れてきていて、日本の支配下で、ヤミ売春が徹底的にとりしまら
> >れるなかで、権力の管理下にある公娼制がしかれていったことが
> > 解明されつつあります。
>
> それは具体的にどういうものでしょうか?ご説明願います。

 伝統的にあった売春窟や私娼は徹底的にとりしまられ、総督府の管
理下におかれたキーセン宿などが、あらたな売春施設として再編され
たということです。

> >これら「悪質な業者」たちも、日本軍のうしろだてでもなければ、
> >ほとんど ひあがっていたことだろうと かんがえられます。
> >「慰安婦」をつくるという日本軍の事業がなければ、被害者たち
> >が「強制連行」をうける可能性は ほとんどなかったでしょう。
>
> 「うしろだて」と言いますと、また軍が犯罪を行っていたかのよう
>な物言いですが(笑)、

 かいてあるとおりの意味ですよ。

> つまり結論は「慰安所を設置した事自体が悪だった」という事です
>か。まさにこれは今現在の倫理観で断罪する論法ですね。

 「慰安所を設置した事自体が悪だった」というのは、そのとおりで
すが、それがここでの結論でも、ましてや、「現在の倫理観で断罪す
る論法」でも ありません。

 「慰安所を設置したこと」と「強制連行」とは表裏一体だったと 
いっているのです。現在の倫理観で断罪しないスグルさんも、「強
制連行」は つみだと認識しているのでしょう。
 また、「慰安所」のなかで おこなわれたことも、当時の倫理観
でかんがえても、じゅうぶんに犯罪です。


>軍に慰安所は付き物です。これを悪だと言い出したら、世界のほ
>とんどの国は有罪になってしまいます。

 それで けっこうだと おもいます。

 アメリカ進駐軍も、韓国軍も、さばかれるべきでしょう。
日本が「慰安婦」問題で率先してやらないと、これらの被害者も
うったえをあげるのが むずかしくなってしまいます。どんどん
やるべきです。

 でも、強制連行と不可分の「慰安所」を あんなに大規模に経
営したのは、やはり 例がないとおもいますよ。


>>このように、軍が「強制連行」の原因をつくったとしても、実行
>>行為には くわわっていないと いうひとも いるかもしれませ
>>ん。しかし、軍は、原因をつくるだけではなくて、「強制連行」
>>の結果、つれてこられた女性たちを「慰安婦」にした当事者です。
>>そして「強制連行」がなければ、ほぼ確実に成立しない、「慰安
>>所」設置の計画をおしすすめました。つまり、軍の「慰安所」設
>>置の計画が、「強制連行」の必要条件であり、「強制連行」も、こ
>>の計画の実現の必要条件だったのです。ふつう、わたしたちは、
>>このような関係にあるものを「一体である」と よぶのではない
>>でしょうか。
>
>それは国家犯罪と結び付けるにはあまりに根拠が薄いと言わざるを
>得ません。しかも前の投稿(「強制連行と軍・政府の責任」6/14)
>では、「軍が業者のと共犯だった」と主張していたのに、今度は
>「軍が慰安所を作った事がいけない」ですか?慰安所を作る事自体
>は何かの法律に違反しているのでしょうか?それにどんなに取り締
>まっても犯罪というものは必ず起きてしまうものです。悪い人間は
>いつの時代にだっています。前述しましたが犯罪は発覚しなければ
>裁きようがありません。当時悪質な業者を取り締まっていた軍は、
>法の目をかいくぐった業者の個人レベルの罪についても責任を負わ
>ねばならないのでしょうか。しかも50年以上もさかのぼって?

 「一体である」以上、共同正犯です。そして、「慰安所をつくっ
て運営していた」ということが、「一体である」ということをしめ
している証拠なのだ、というように はなしはつながるのです。

 軍には軍じたいの つみがあります。強制連行によってなりたつ
慰安所をつくったことは、強制連行と同罪であり、さらに、慰安所
内での不当な強制が、これにくわわります。
 
 50年以上もまえのことですが、政府には、50年間もこの事実
を隠蔽してきた つみが あるとおもいます。

>業者の強制連行はあくまで個人の罪であり、軍の罪に与するもので
>はありません。

 軍も共犯です。

>しかも当時違法な徴募がないよう取り締まっていた軍に何の責任が
>あるのでしょう。

 100人誘拐して、1人の誘拐を とりしまったというような 
はなしにしか おもえません。しかも、その1人も、軍がとりし
まったというより、軍の力がおよばなかったから とりしまれた
という可能性があります。

>よって「慰安所の存在そのもの」を悪とみなし、無理矢理軍の責任
>を作り出す「3段論法」は、高橋史郎教授の言葉を借りれば「当時
>の実情を踏まえぬ『架空の倫理』に基づいて断罪することによって
>悪質な論点のすりかえを狙う暴論」と言わざるを得ません。

 そもそも、「3段論法」というのは、いわゆる「アリ派」が主張
したものではないと おもいます。小林よしのり氏が、わたしたち
の主張を かってに そのように解釈したうえで、ちゃかしたもの
だということを わたしは まえに かきました。
 しかし、この「論法」と、“「慰安所の存在そのもの」を悪とみ
なし”“「当時の実情を踏まえぬ『架空の倫理』に基づいて断罪す
る”発想とは、さらに 無関係です。

  # もっとも、わたし自身は、「慰安所の存在そのもの」も悪
   だとおもうし、当時の倫理でなければ『架空の倫理』だとす
   る見解にも同意はしませんが。ここでは そんな議論をもち
   だすまでもなく、軍による強制連行への関与が実証できるの
   です。



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