つぶやき会議室つぶやきなのに、会議室です。会議室ですが、つぶやきます。 |
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| 1998/10/19(00:03) from 164.124.70.193 | |
| 作成者 : きんちょ (AKIZUKI@chollian.net) | アクセス回数 : 58 , 行数 : 309 |
| 日本国家の責任と資料検証 |
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すぐるさん、こんにちわ。 この文章は、#157「労働力動員と慰安婦徴集は異質のもの&資料検証」 への おこたえです。これも、リンクがながくなってきたので、うえのほうに 投稿することに しましょう。 *********************************** 1. わたしが、以下のように、 「悪意」というのを どうとるのかは むずかしいところ ですが、むきだしの「国家権力」の行使でなくても、 軍の責任はとえるでしょう。 と、かいたことに対して、いろいろおっしゃいましたが、わたしが いって いることはですね、そのまえで、すぐるさんが 問題はその集め方に軍が「悪意で関与」していたのか?ということです。 と、いったことへの回答なんです。「軍が国家権力によって慰安婦を狩り集 めた」ことを 否定したわけではありません。そこに明白な「悪意」が な くても、国家権力を背景にして軍や政府機関が徴集に関与し、ゆるしがたい 結果が発生したときには、軍の責任を とえるだろうと いうことです。 これを、すぐるさんは、「予測不可能な事例であっても当時の責任者であ る軍の過失を問う」と 理解したようですが、わたしは、予測もされていた し、結果を防止する能力も権限も もちあわせており、法理上、そうするこ とが期待されていたにもかかわらず、必要な措置を講じなかったという レ ベルで かんがえています。 だから、正直いって、「そこに一縷の望みを託している方もいるようです けど」というのは、だれのことなのだろうかと おもいます。わたしは、そ ういうたちばでは、ないものですから。 2. では、旧内務省資料にうつりましょう。 この資料は、議論のながれを おっていただければ わかるとおもいます が、「軍が国家権力によって慰安婦を狩り集めた」か どうかということを 論じていて、わたしが もちだしたものでした。 すぐるさんは、「軍があつめるように命令した」ということは否定しない のだということが、そのごになって わかったわけですが、わたしとしては、 まず、そこから みていきたかったわけです。 で、このように、徴集の過程において 軍が計画をたて、業者の選定をし たり、それを内務省をつうじて 知事に依頼したりしています。この資料は、 「内地」の例ですが、すくなくとも、ここから、台湾でも このように計画 的にあつめられていたという事例がでてきているわけです。 3. さて、このように「軍が国家権力によって慰安婦をあつめた」ことを し めしたとおもったら、すぐるさんは、そこには「悪意」や「わるい関与」が しめされていないと、おっしゃいました。それどころか、これは「いい関与」 の証拠になるとまで、おっしゃいます。 それは、そうでしょう。この資料は、徴集にあたっての こころえをかい たものですから、はじめから、「ドレーがりみたいなあつめかたをしろ」と かいてあるわけが ありません。しかし、ここからは いろんなことが わ かります。 わたしは、この資料について 最初にふれたとき、「内地からのおくりだ しですが」と、ことわっておきました。「内地」というのは、おおよそ い まの日本の領土のことです。まちがっても、朝鮮や台湾は ふくまれません。 で、この資料で すぐるさんが 説明してくれたような 「いい関与」の具 体例も すべて「内地」にのみ 適用されていました。なぜわかるかと い うと、ここででてくる「通牒(案)」は すべて府県知事あてに だされて いて、日本共産党のホームページに ある資料 (http://www.jcp.or.jp/Kenkai/Siryou/Ianfu/ianf.htm ですが、 いったん http://www.jcp.or.jp/Kenkai/Siryou/ に いってからで ないと はいれないようです) の [資料3]をみると、わざわざ 内地の各知事には おなじ通牒をおく っているのに、台湾・朝鮮は はいっていないんですね。それから、『支那 渡航婦女の取扱に関する件』の まえがきでも、 亦内地に於て是等婦女の募集周旋を為す者にして恰も軍当局 の諒解あるかの如き言辞を弄する者も最近各地に頻出しつつある と、もっぱら「内地」を 問題にしていて、これは、記 一、にも つづき ます。で、実際、朝鮮で、本人の警察への出頭による意思確認とか、健康診 断をへた身分証明書の発行とか、そういうたぐいの すぐるさんのいう「い い関与」の 形跡は、ぜんぜんないのです。やっていたら、日本政府には、 なにかの資料がありそうなものですけど、政府が調査したときに提示されな かったし、かくす理由もなさそうですから、してなかったのでしょう。 問題は、こういうことなのです。「内地」では、これだけの規制をかけた。 そのうち、それもルーズになったかもしれないけれども、その意味では「い い関与」を した形跡がある。つまり、それが できるだけの規則もあった し、権限もあったわけです。それを、植民地には していないのです。内地 からは、もともと「醜業」についているひとしか、おくりだしてはならない と、きまっていたけれども、日本人以外の慰安婦で、もともと「醜業」につ いていたひとは、いたとしても すくないことが 確実です。「本人の意志 確認」も、「戸主の了解」も、きちんととられていいなかっただろう。そう いうことが、本人の証言からも、日本人の回想からも、のこされた外形的な 記録からも、わかるわけです。 すぐるさんは、「わるい関与」の証拠をだせと いわれているわけですが、 これは、直接的な証拠をだすことは おそらくできないでしょう。しかし、 このように、「内地」で おこなわれた(と おもわれる)「よい関与」が ぜんぜん、されていないと いうことから、必要な措置を 故意にとらなか ったということが推論できるのです。これを、資料にそくして、もうすこし くわしく みていきましょう。 まず、 「どこまでも経営者の自発的希望にもとづくようとりはこび、これを選定 すること」 という部分についてですが、ちゃんとよめば わかるように、「設置経営に 対して希望がある場合」には、「関係方面に推薦することをはなす」という 部分がつづくのであって、「どこまでも経営者の自発的希望にもとづくよう にとりはこび、これを選定する」の「これ」というのは、「引率者」兼「抱 主」兼「経営者」である 存在です。これは、徴集から慰安所の経営まです べての過程をさしているとおもわれます。それは、そのうしろの (ホ) 前項報告に基き軍部の證明書を送付するに付之に依り右醜業 を目的として渡航する婦女を密に募集すること をみても、妥当であるとわかります。 四、募集 醜業を目的とする渡航婦女の募集は営業許可を受けたる周 旋人をして陰に之を為さしめ、其の希望婦女子に対しては 必ず現地に於ては醜行に従事するものなることを説明せし むること、尚周旋料等は引率者(抱主)に於て負担せしむ ること(*「通牒案 南支方面渡航婦女の取扱に関する件」 ―――――――11月8日施行より) に ついてですが、これはたぶん、内地である程度は実行されたのではな いかと おもいます。しかし、すぐるさんのいう 以下の点は 注意が必 要です。 >なぜならこの文書は前述しました通り、昭和13年2月23日に既に実 >施されている「支那渡航婦女の取扱に関する件」に基づくものであると >ハッキリ明記されているからです。 通牒案には、つぎのことも しるされているからです。 4日の したがきでは、 本日南支派遣軍古荘部隊参謀陸軍航空兵少佐久門有文及陸軍省徴募課 長より南支派遣軍の慰安所設置の為必要に付醜業を目的とする婦女約 四百名を渡航せしむる様配意ありたしとの申出ありたるに付ては、本 年二月二十三日内務省発警第五号通牒の趣旨に依り之を取扱ふことと し、左記を各地方廳に通牒し密に適當なる引率者(抱主)を選定、之 をして婦女を募集せしめ現地に向はしむる様取計相成可然哉 と、「趣旨によりとりあつかう」とあり、さらに8日の 通牒案では、 支那渡航婦女に関しては本年二月二十三日内務省発警第五号通牒の次 第も有之侯処南支方面に於ても之等醜業を目的とする特殊婦女を必要 とする模様なるも未だ其の渡航なく現地よりの希望の次第も有之事情 已むを得ざるやに認めらるるに付ては本件極秘に左記に依り之を取扱 ふことと致度に付御配意相成度 と、はっきりと、「現地からの希望も事情があってやむをえないから」「 極秘に」このようにするのだとあり、「本年二月二十三日内務省発警第五 号通牒の次第も有之侯処」という表現は、「それに のっとってやりたい ところなんだけれども、事情が事情だから、便法をかんがえる」つまり、 一種の規制緩和と よめなくもないからです。 実際、『支那渡航婦女の取扱に関する件』では、「からゆきさん」を違 法としてきたたちばから、中国へ慰安婦として渡航することも「当分の間 之を黙認」と、きわめて消極的にかいていたのですから、そのたちばから かんがえれば、行政が業者の選定にくわわるということ自体が原則からの 逸脱であるとかんがえたとしても おかしくないからです。 このような 内務省(と おそらく外務省)の消極的な姿勢による は どめは、「身分証明書」を 軍がだすことによって、意味をもたなくなり ます。 このことが わかるのが、昭和17年1月10日・14日の台湾総督府 と外務大臣との電文のやりとり、それから同年3月にでている台湾軍内の 電文案です。 南洋方面占拠地に於て軍側の要求に依り慰安所開設の為渡 航せんとする者(従業員を含む)の取り扱い振りに関し何 分の御指示相煩い度し(了) (*南洋方面占拠地に於ける慰安所開設に関する件 ――――昭和17年1月10日より) 此の種渡航者に対しては軍の証明書に依り渡航せしめられ 度し(*南方方面占拠地に対し慰安婦渡航方の件 ――――昭和17年1月14日より) すぐるさんは、たぶん、削除されているということで かかなかったの でしょうが、この2つめの返答には、訂正のあとがあり、訂正されるまえ の文は、 此の種渡航者に対し旅券を発給することは面白からざるに 付軍の証明書に依り軍用船にて渡航せしめられ度し と ありました。『支那渡航婦女の取扱に関する件』では、「昭和十二年 八月米三機密合第三七七六号外務次官通牒に依る身分証明書を発給する」 と なっていたことが、ここでは、「軍の証明書」になっています。もっ とも、それまでも、植民地台湾からのおくりだしで、「外務次官通牒に依 る身分証明書」(旅券の一種といえる)が でていたかどうかは、わかり ませんが、すくなくとも、この時期からの植民地からのおくりだしでは、 『支那渡航婦女の取扱に関する件』の規定は適用されていないといえるで しょう。「いい関与」は、なかったのです。「おもしろからず」と いっ たんかいて、けしているのは、外務省が国際条約違反を危惧しながらも、 軍部にはこれ以上ものをいえないというようすだとかんがえると、うまく 理解がいくようにおもわれます。 最後の部分は推測だとしても、こういう ながれをおって資料をよめば、 >つまり「軍が慰安婦の渡航に関与していた」という事だけで、ここから >強制連行があったと証明するには不十分であり、ましてどこをどう読ん >でも「軍が悪い事してる証明」にはなり得ないものです。そしてここで >台電 第602号に注目して下さい。ここに「『憲兵調査選定せる』左 >記経営者」との記述があり、本土から離れた台湾においても適切な業者 >を審査することを軍は怠っていなかったという事がわかります。 とは、まとめられないでしょう。「憲兵調査選定せる左記経営者」という のは、「本土から離れた台湾においても適切な業者を審査することを軍は 怠っていなかった」と いうよりは、本土で必要とされた審査をせずに、 憲兵がそれを代行しているすがたを あらわしています。ここでは、憲兵 が業者を「調査選定」しているだけで、業者がどのようにあつめたかを、 みていないものと、おもわれます。これは、東南アジアの南方総軍の要求 により、台湾から「慰安婦」をおくりだす渡航許可を、台湾軍が陸軍省に もとめ、許可された返電のなかに引用されていた、台湾軍からの渡航許可 申請の部分ですが、これをみればわかるように、渡航許可の対象になって いるのは、もはや「業者」のみで(「*以下個人業者名により略」とある ところに、3人の本籍・住所と名がある)、「慰安婦」は、いわば荷物あ つかいなのです。これをみれば、「慰安婦」に対する審査はなにもなく、 業者まかせで許可がだされていることが明白です。管轄が軍にうつること によって、「よい関与」さえもがきえていくことが、わかると おもいま す。そして、それにともなって、いっけん、軍が徴集に「関与」していな いように みえるのも事実です。しかし、こうした経緯をかんがえれば、 軍は「よい関与」を しなくなることで、それまでの規制をとりはずし、 業者がなにをしていても黙認する態勢がつくられていったと おもわれる のです。 「それは想像だろう」と いわれそうなので、ひとこと つけたします が、いったい、内地での徴集で、現実に問題が多発し、その当時の政府で さえ『支那渡航婦女の取扱に関する件』のような 対策をたてざるをえな かったのに、それを植民地には適用しないで、のちには ホゴにしていま うということじたいが、差別政策だとはおもいませんか。こういう差別が 当然視されていたことを前提にかんがえれば、うえの結論に無理があると はおもえません。むしろ、内地であつめられなくなった分を、乱暴な方法 をつかってでもあつめようという意志がはたらいたとかんがえるのが、自 然ではないでしょうか。 最後に、教科書について。 >まず誤った表現で書かれているという事(挺身隊と慰安婦の混同)が事 >実である以上「ちゃんとよめば、その ちがいにも留意して かかれて >いる」ということに何の意味があるというのでしょうか??単なる詭弁 >にすぎません(それどころかこれは「留意」などと言うに値しない)。 すぐるさんこそ、「挺身隊と慰安婦を混同している」という あやまっ た前提にたってしか理解しようとしないから、いくらわたしが、「ちゃん とよめば、その ちがいにも留意して かかれている」と説明しても、そ れを 理解せずに、「誤った表現で書かれている」という、また もとと おなじ前提をたててしまっているようですね。 「ちゃんとよめば、その ちがいにも留意して かかれている」という ことは、混同していないし、誤った表現にもならないように きがつかわ れているということですよ。ましてや、 > にもか >かわらず証拠不充分なままで国家の犯罪として、判断材料を持たない相 >手に対して明らかに誤解を招く表現であるとわかっている記述 だと きめつけるのは、どうかしています。韓国のおおくの こどもたち は、ただしく理解しています。なにを? その時代には、日本の法律に直 接もとづかなくても、自分たちの意のままに朝鮮を支配しようとした日本 人たちの専横によって おおくの悲劇がひきおこされていたことを。それ をさばく 公正な裁判もなく、民族を代表して政治的な交渉をする権利も みとめられず、なきねいりをするしかなかったことを。それが、植民地支 配であり、その総体に対して、日本が責任をおうべきであることを。 「慰安婦」にされた被害者がいて、そこにあたえられた被害が日本の植 民地支配と戦争政策に起因する以上、かりに、「軍が直接おこなった暴力 的な強制連行の、証言以外の証拠はみつかっていない」としても、「軍が 慰安婦徴集に関する正規の命令をだしていない」としても、そんなことが 日本のとるべき責任のおもさを左右することではないということを。 なぜなら、もし、朝鮮が独立していたら、自分たちが「慰安婦」にされ るような日本のおこした戦争には、反対したにちがいないからです。 韓国の教科書の「文脈」というものは、そういうものです。志願兵、徴 兵、徴用、勤労挺身隊、慰安婦などなど、その ひとつひとつに法律によ る命令の うらづけがあったかどうか、などということは 主要な問題だ と だれも おもっていないことでしょう。大事なことは、そんなことは 本来、のぞんでしたことじゃないし、それなのに しなければいけなかっ たのは、強制されたからで、そういう強制は、植民地支配されていたから されたんだという、簡単な道理です。 わたしが、「挺身隊」と「慰安婦」の記述で「中途半端だ」と おもう のは、これらを同一視して、国家の犯罪だとしているからではありません。 「慰安婦」ではない、女子勤労挺身隊のひとも、おなじく被害者だという ことが 明確でないからです。 >ここからはもはや個人の主観ですから、教科書記述についてはこれ以上 >の議論で共通の認識を見出す事は不可能でしょう。このHPを見ている方 >々の判断に任せます。 そうですね。そうするのが いいかもしれません。 >僕の立場からは「教科書には慰安婦が徴兵・徴用のように国家権力で狩 >り集められ、その結果犠牲になったのだと記述してある(突き詰めれば >両者共に国民の義務として強要されたかのように記述されている)事が >誰の目にも明らかである」と最後に主張しておきます。 わたしの たちばは、( )のなかが なければ、そのとおりで、それ が ただしい記述だと おもいます。ただし、「国家権力で狩り集められ、 その結果犠牲になった」というのと「国民の義務として強要された」とは、 ちがう概念で、後者にはあてはまらないし、そんなかきかたは どこにも ないと おもいます。 |
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